小沢隆が出会った「エジソン・アインシュタインスクール協会」の代表理事・鈴木昭平。近年増加の一途をたどる発達障害の子供への教育方法を提唱し、指導実績を積み重ねてきた人物だ。鈴木の提唱する独自の「超高速学習」。それは発達障害の子供でも才能を開花させることができるというものであり、まさに小沢が強く興味を抱くノウハウであった。
(本文敬称略)
知育のノウハウとは?
- ――知育に関して、短時間に高速で学ぶ方法があるそうですが。
- 鈴木簡単なんです。実は先取り学習を高速でやると、学校の成績は必ず上がります。後追い学習するから、ダメなんです。宿題をさせちゃダメ。だいたい、宿題をしている親子を見てご覧なさい。殆どバトルしているから(笑)。そこに親子の信頼関係構築はありません。信頼がないところに、家庭教育なんて成り立ちません。
- 小沢確かに先取りの方が、学校に行って優越感を感じられます。
- 鈴木どうするかは簡単なんです。子供を脇に座らせて、親がその脇に座ったら、宿題を読んで説明してあげて、解いてあげて写させればそれでOKなんです。子供の字で書いてあるから、問題は無いんです。それで節約できた時間で、次の授業の内容を先取り学習しておくと、実際の授業に出た時には二度目のことになるでしょ。そうすると、授業を受けるストレスが消えるから、学習効率が上がるんですよ。そうすると成績も上がる。これが有効方法なんです。それをね、もし道場で指導してくれたら皆、ものすごく良くなっちゃうと思うんです。素晴らしい活動ができます。
そういった活動によって、優れた人材を作るんですよ。そして、この少年期に基礎をしっかり作った人間が、未来社会のリーダーになったら社会は歪まないと思います。今のままでは、ストレスに打ち勝った人間がリーダーになってるから心が歪んでいる。だから、社会も歪んでいるでしょ(一同爆笑)。 - 小沢似たような話、空手業界でもよく聞く気がします。
- 鈴木それは、競技の訓練の方にだけ力を入れ過ぎたからです。
- 小沢それはストレス耐性ということばかり重点に置いて、「勝ったものが強い」「勝ったものが良い」という軍隊教育に偏り過ぎた結果の歪みなんでしょうね。
- 鈴木今、それを変えるチャンスかもしれません。
- 小沢そろそろ変えなきゃいけない時なのでしょう。
- 鈴木実は、五感が優れているということは、それを上手くコントロールできれば、空手などの運動の世界でも優位になるはずなんです。敏感に反応して、敏感に判断して行動しなければ、自分の命を守ることができない、つまり勝てないわけですから。この教育方法なら、それができる人間を作れると思うんですよ。今と違った方法で、合理的に効率性を上げる、それをぜひ広めていただきたいんです。
<次号に続く>