35年間武道を通じて、非行・家庭内暴力・ひきこもり・発達障がい・精神障がいの子供達の為の自立支援に携わってきた特定非営利活動法人日本武道総合格問技連盟・小沢隆理事長。
「教育の最前線に身を置き、様々なケースの子供達と寝食を共にしてきた」という小沢氏がたどり着いた教育法『武道ジーニアスメソッド』について話を聞いた。
考案者・小沢隆(おざわ・たかし)挨拶
真の武道教育の確立を目指しNPO法人日本武道総合格闘技連盟・空手道禅道会を設立して20年。一般の青少年健全育成の武道教育に携わりつつ、当初は保護者から依頼されて個人的なボランティアでの活動が広がりを見せ、非行・家庭内暴力・ひきこもり・発達障がい・精神障がいの子供達の為の自立支援・通信制高校サポート校「ディヤーナ国際学園」を立ち上げることとなりました。
青少年の問題も年々多様化かつ、深刻化する中で、必要に迫られて心理学、脳科学など、様々な「教育に必要」と思われる分野を学習するに至り、現場でも言葉には言い表せない程の体験をしながら青少年を自立に導いてまいりました。
近年はそれまでの学びを生かし「発達障がいは、障がいではなく発達特性だ! 発達特性をよく理解すれば発達障がいは改善出来る」をスローガンに障がい者放課後デイサービス「ディヤーナアフタースクール」、障がい者グループホーム「アルカディア」も設立しました。
加えて、私が首席師範を務める「空手道禅道会」では安全で合理的な稽古体系と確立と上記の「ディヤーナ国際学園」から得られた学びのフィードバックにより格闘技界に著名な選手も多数輩出し国内教室約200箇所、海外支部25力国に普及し、武道格闘技界ではそれなりに名前の知られた団体へと成長を遂げてまいりました。
そんな中、どのようにしても思うように教育的成果を上げられない場合もあり「何かが足りない。どこに不完全な部分があるのだろう」と考えを巡らせていましたが、ある出会いと閃きがあり「これだ!」という教育システムにいに辿り着いたのです。
それが「武道ジーニアスメソッド」です。
新しい教育法『武道ジーニアスメソッド』
- Q.今春からスタートする教育法『武道ジーニアスメソッド』とは?
- 「武道ジーニアスメソッド」は武道と超高速楽習法を組み合わせた新しい教育メソッドです。武道の稽古で、呼吸と体幹(姿勢) を鍛え、超高速楽習法で素早いテンポの短時間学習
を繰り返すことで、記憶力と集中力を高めて行きます。
武道ジーニアスメソッドで期待できる効果は学力の向上、周囲の状況を把握し生きるカを伸ばすといった学習面に限らずあらゆる方面の人間的成長をサポートします。 - Q.武道の稽古の中で行うとは画期的ですね。
- 「武道は人間教育である」を信念とし、多くの青少年を育成してきた「空手道禅道会」が現代科学を基に、呼吸法から始まり、体幹を鍛え、集中力が増す総合武道の稽古を行います。真の「文武両道教育」を目指し完成させた45分間の集中的な稽古により、心身のコンディションを整え、学習効果を最大限に高めた状態、最新脳科学を基に作られたジーニアスメソッドにバトンタッチします。
第1部、親子そろって空手の練習!
- Q.具体的な内容を教えてください。
- 「武道ジーニアスメソッド」は前段後段の2部構成になっています。第1部は空手道の稽古(45分)、第2部は最新脳科学を基にした超高速学習(45分)。合計1時間30分です。
第1部・武道の稽古内容は次の通りです(Rはラウンドの意味)- 正座しての黙想&準備運動(全身のストレッチ) 10分
- 回し受け 2分
- 基本稽古、又は移動稽古 10分
- 休憩 3分
- 受け身~防御基礎 5分
- マススパーリング 2分1R~相撲2分1R(又は、蹴りのミット2分1R パンチミット2分1R)
- スワイショウ(気功・脱力腕振り) 3分1R
- 正座しての黙想(呼気・吸気5秒対5秒の呼吸法) 3分
※内容は多少変更や前後する。
第1部、準備体操の一コマ
笑顔で練習。呼吸法も行う。
- Q.第2部の最新脳科学による超高速学習の内容は?
- 「エジソン・アインシユタインスクール協会」が特別に構成したメニューを行います。
具体的には、楽しく学習ができる「超高速学習カード」が中心となります。
まず先生がカードを素早くめくりながら、カードに書かれていることを言葉に発して見せます(写真A参照)。単語のイメージと言葉で脳が刺激され(特に右脳)、イメージで記憶する能力が開発されていきます。
さらにカードの質を少しずつ変えていき、右脳に入った情報を左脳へと伝えます。
脳内における汎化作用で脳全体を開発していくことができます。
この学習法は前半の武道の部分を抜いた形でもめざましい効果が実証済みです。
基礎概念・語彙力も増えますので、知的な部分が飛躍的に伸びることは間違いありません。【学習内容】
国・数・英・社・理の5教科すべてを超高速で学習します(写真B参照)。
- 挨拶・パワーアップ体操 30秒
- 唱和文集 2倍速 3分30秒
- 迷路 1分
- 社会又は理科ソング 3分
- 押さえのプリント 4分
- 超高速学習 1分
- 高速足し算九九 2分
- 英語 2分30秒
- 高速素読集 文豪 3分
- オリジナルプリント学習 6分
- 高速歴史人物 3分
- 挨拶 30秒
※内容は多少変更や前後する。
- Q.効果を確かめる方法は?
-
現在のお子様の状態を数値で判断する私共独自の発達検査表を使います(写真C参照)。
子供の発達を可視化することができるので、「今までどこか足りなかったのか」が分かります。また達成容易な部分から取り組めるため、子供にとって自信がつくと同時に、具体的な情報をもとに子供の進歩を指導者と保護者が共有することもできるため、家庭教育の啓蒙にも役立ちます。
保護者にとっても意識改革に繋がり、結果として家庭内での子供の学習ホルモンを促進させます。
ストレス教育からの脱却を可能とすることで家族内の質的変化が子供の健全な人格作りにとても役立ちます。そして強い部分はもとより結果として弱い部分もどんどん伸ばしていくことができ、コミュニケーション能力、社会性も成長していきます。
さらに提携教育団体には保護者が教育について相談出来るように無料で電話相談ができる14人のカウンセラーがいて、現場指導者はもとよりそのカウンセラーに発達検査表を通じて具体的な相談やアドバイスもできるようになっています。 - Q.最後に読者へのメッセージをお願いします。
- 人間の脳は六歳までに成人の脳の容量の95%に爆発的成長をします。3歳までの愛情豊かな環境は勿論大切で重要なベースになります。しかし、3歳以降は言語の習得や社会性やモラルの原体験形成期です。この幼児期からの教育が人格形成や学力知力をある程度決定づけます。そしてこの幼児期の学習法として、統計上、高い東大進学率を誇る学習システムを、さらに改良した、エジソン・アインシュタインスクール協会・鈴木昭平先生の高速学習を目のあたりした時の驚きは、現実主義で実際に経験して見ないと信用しない私を本当に感動させ改めて人間の可能性を感じる事ができ、今もその驚きを忘れる事はありません。
そして、これを武道と組み合わせたらと直感的に閃きました。呼吸法を伴うマインドフルネス効果はもっとも脳を学習する事に適した状態にします。つまり呼吸法の伴う武道の稽古、その稽古後30~40分間は、人間の脳がもっとも学習効率的に良い状態となっています。その事は様々な科学的研究で証明されつつあるようです。そのような状態のときに脳の回路生成期から、つまり幼児期から少年期にかけて武道と鈴木先生の学習メゾットを組み合わせれば高い学力を持ちながら思考の柔軟性やバランス感覚、運動機能の活性化に加え、仲間との共感力、他者への思いやりを備えた人間に成長させる事が出来る、と確信するに至りました。そしてこの既に高い実績を持つ学習法に、武道の高レベルのマインドフルネス法を合体させて、その成果を数値として「見える化」出来るこのシステムを名付けて、『武道ジーニアスメソッド』と名付けました。「武道で天才を作る」正に「現代脳科学の文武両道」です。是非この学習法をお試ししていただけたら幸いです。
なぜ武道と超高速学習の組み合わせが重要なのか?
人間の運動機能で一番発達しやすいのが持久力です。全身持久力を向上させると毛細血管が発達し筋繊維内に流れ込む血液量が増えます。血液量の増加に比例して運搬される酸素も多くなるため脳の血行が活性化されます。すると記憶や判断、言語、計算、運動をはじめ身体の成長にも良い影響が出始めます。その酸素をしっかりと送り込むためにまずは各自にあった正しい呼吸法を教え、脳を活性化させます。
しかし、特別なことをやっているわけではありません。稽古の中で行っている息吹や深呼吸・気合といった呼吸認知を高めていくだけです。その分、指導者の号令や声掛けの呼吸認知の部分が通常より多くなります。すると子供たちは自然に正しい呼吸法が身についていきます。さらに呼吸法のみの時間も加え、速い、中くらい、遅い呼吸を組み合わせて、その人の特性に合った呼吸法をアレンジしていきます(大腿、4パターンに分けられると思います)。このような武道の呼吸法により雑念が消えたマインドフルネス状態(「今、ここ」に集中し、過去(失敗)と未来(不安)のストレスから逃れられた状態の事、後述)になります。そして、定期的な稽古により自律神経の興奮を持続的に抑える事ができ、日常生活でも情緒、感情が落ち着きます。そのような心身の状態が「学習すること」に最適の状態であり、そこに最新科学に基づき構成され、現在まで多くの実績がある超高速学習「ジーニアスメソッド」を実践することにより、多くの学習情報をスムーズに取り入れることで、更なる効果が期待でき、「武道ジーニアス」まさに武道で核天才(造語)を育てられると考えています。
マインドフルネスとは?
現在、世界中の名だたる企業が、社員の心の健康と労働効率を上げる為に、マインドフルネスを取りくんでいます。
マインドフルネスを一言で言うと、現在のこの一瞬に意識が集中する事を言います。その時、脳はその能力が一番発揮しやすい状態になっていて、作業効率や学習効率がとても良いのです。そして、ある程度の時間この状態を維持出来ます。
武道ジーニアスメソッドでは、禅道会独自の効率のいいマインドフルネス法が確率されており、他では真似が出来ない経験値とスキルを持っていると自負しています(詳細は本誌V0l.4、13参照)。
◎私達も武道ジーニアスメソッドを推薦します!
鈴木昭平先生
一般社団法人エジソン・
アインシュタインスクール協会代表
今春より空手の稽古の後に学習を行う「武道ジーニアスメソッド」がスタートしました。
子供たちが心技体を鍛え、知恵も伸ばしていく、次世代のリーダーを育むことを目的としています。今までにない武道と私が確立させたノウハウを合体させた特別な学習法ですので、結果が非常に楽しみです。
<プロフィール>
1950年茨城県生まれ。横浜国立大学大学院経営学研究科修士課程修了。経営学修士。ジャスコ(現・イオン)を経て桜美林短期大学、日本航空高校、国土交通省・住宅産業研修財団などの講師を務める。
1992年から知的障害児の改善指導に取り組み、2009年に一般社団法人「エジソン・アインシュタインスクール協会」を設立。著書に『子どもの悩にいいこと』『子どもの脳がどんどん良くなる』『発達障がい児が普通級に入れた!』(共著)『ダウン症児こそ大学院をめざせ!』など多数。
◎私達も武道ジーニアスメソッドを推薦します!
篠浦伸禎先生
都立駒込病院 脳神経外科部長
私も空手をやっていますが、危ない場面だと人間は緊張(集中)します。
そのストレスから解放されたとき、頭がすっきりします。このタイミングで学習すると、学習効率が非常に高まります。
また、正しいことも強さがなければ貫き通せないことがあります。
文武両道の面からも「武道ジーニアスメソッド」は理想の学習法だと思います。
<プロフィール>
1958年生まれ。東京大学医学部卒業後、富士脳障害研究所、東京大学医学部附属病院、茨城県立中央病院、都立荏原病院、国立国際医療センターにて脳神経外科医師として勤務。
1992年、東京大学医学部の医学博士を取得。同年、シンシナティ大学分子生物学部に留学。帰国後、国立国際医療センターなどで脳神経外科医として勤務。2000年より都立駒込病院脳神経外科医長として活躍し、2009年より同病院脳神経外科部長。脳の覚醒下手術ではトップクラスの実績を誇る。
2015年12月12日週刊現代「人として信頼できるがんの名医100人」に脳領域で唯一選ばれるなど日本を代表する脳外科医師。
問い合わせ先
特定非営利活動法人 日本武道総合格闘技連盟
武道GENIUS事業部
〒399-3101
長野県下伊那郡高森町山吹5948-1
TEL 0265-35-8615
E-mail:budogenius2018@gmail.com